第75回定期全国大会大会宣言

 私たち全法務省労働組合は、本日、第75回定期全国大会を開催し、全法務運動のさらなる飛躍をめざして、新たな1年のたたかう方針を決定した。

 いま、公務職場に働く労働者は、新型コロナウイルス感染の不安を抱きながら現場の最前線で業務に従事している。
 2020年人事院勧告の時期はいまだ不透明であるが、全法務は、そうした公務職場に働くすべての労働者の奮闘に報いる賃金や諸手当の改善、初任給の引上げ、高齢層職員の賃金抑制措置の是正、常勤職員と非常勤職員の均等待遇の実現をはじめとする生活改善を勝ちとるため、最低賃金の大幅引上げ、全国一律最低賃金制度の確立に向けた取り組みと一体で、職場・地域から運動をすすめる。
 同時に、全法務は、すべての組合員が安心して働ける職場環境づくりをめざし、職場における新型コロナウイルス感染防止対策の徹底、職員の健康の保持増進対策の推進、長時間労働の是正、仕事と家庭の両立支援制度の拡充、あるゆるハラスメントの根絶、働きがいのもてる定年延長の実現など、公務職場における「働くルール」の改善・確立に向けて奮闘する。

 新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、近年多発する自然災害への対応など、国民生活の基盤を担う公務・公共サービスの果たすべき役割は年々大きくなっている。
 しかし、法務省の職場は、これまでの不合理な定員抑制政策によって、人員不足が恒常化し、行政体制の維持さえも困難な状況にある。さらには、政府方針に基づく連年の新規施策の実施や業務の複雑・困難化などにより、慢性的な長時間労働を余儀なくされ、職員の健康被害も深刻な実態に陥っている。職場・職員の犠牲のもとでしか行政運営が維持できない現状を放置することは断じて許されない。
 全法務は、組合員が健康で働き続けられる職場をつくるために、国民の権利と安心・安全をまもるために、国民のための法務行政を実現するために、30年以上にわたって勝ちとってきた増員請願採択などを背景に、定員削減を阻止し、業務量に見合った大幅増員の確保に向けて、全国の職場から増員闘争を展開する。

 職場の様々な困難や仲間の苦難を解決し、私たちの切実な要求を実現するためには、強固たる全法務組織の確立は「待ったなし」の課題である。
 全法務は1947年の結成以降、法務省内すべての職場に労働組合の確立、職員の労働条件の改善、国民のための法務行政の実現をめざして、一つひとつの職場課題を大切にし、組合員の統一と団結の力によるたたかいのなかで、組織の強化・拡大に全力をあげてきた。
 全法務は、これからも「みんなで決め、みんなで実行し、みんなで総括する」という組合員一人ひとりが参加する「みんなの労働組合」づくりをめざし、職場を原点としたたたかいによって全国の仲間の絆を強く確固たるものにするために奮闘する。

 

 私たち全法務省労働組合は、本大会で決定された方針を全国の職場・組合員で実践し、組織の総力を挙げてたたかうことを宣言する。

 2020年9月11日

全法務省労働組合第75回定期全国大会